【遊戯王】レッドデーモンストラク「王者の鼓動」新規カード簡易評

2023年7月7日


デュエリストの諸君ごきげんよう。

さて、遊戯王OCGにて6/24に発売する待望のレッドデーモンストラクチャーデッキ「王者の鼓動」。
現在(5/31)までに6枚の新規カードが発表されており、いずれもレッドデーモンの弱点を補いつつ飛躍的にデッキパワーを向上させる素晴らしい新規だと言えるだろう。

今回はそんな新規カードについてレッドデーモンデッキをマスターデュエルにて4000戦以上使っているダイヤ1まで取った俺が簡単に解説していこうと思う。

なお、詳細の解説についてはYouTubeに動画を投稿しているのでそちらを参照してもらいたい。

スカーレッド・デーモン

ATK 3000 / DEF 2500
闇属性・レベル8・ドラゴン族/シンクロ/効果
チューナー+チューナー以外の闇属性モンスター1体以上
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「レッド・デーモンズ・ドラゴン」として扱う。
②:このカードがモンスターゾーンから墓地へ送られた場合に発動できる。EXデッキから「レッド・デーモンズ・ドラゴン」1体をS召喚扱いで特殊召喚する。このカードがドラゴン族・闇属性SモンスターのS素材として墓地へ送られていた場合、さらに相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊できる。

これまでそのほとんどが新規カードにより救済されているシグナーの竜。

その流れに漏れずこれは我が魂レッドデーモンズドラゴンを直接出すことができる介護カード。
自身含めレベル8モンスターを2体出力するので展開のみならば自己蘇生のみのカオスルーラーにも負けない。
また、こちらは闇ドラゴンSの素材になって墓地に送られた場合相手の攻撃表示モンスターを全て破壊する効果も持っており、捲り札としても運用が可能。

発表当時は(看板なのに)これだけでは微妙と言わざるを得なかったが、後述するヴィジョンリゾネーター及びスカーレッドゾーンにより疑似的な妨害も獲得したためカオスルーラーよりも優先して出す理由も生まれた。
アブソリュートパワーフォースを採用するのならフィニッシュ力も高い動きと言える。

…が、まだもう一声欲しいところ。このカードを素材にシンクロすることで場に出た我が魂も綺麗に活かすことができるようなテキストに我が魂がある新エースが欲しい。

ソウル・リゾネーター

チューナー・効果モンスター
星3/炎属性/悪魔族/攻 500/守 200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
「ソウル・リゾネーター」を除く、レベル4以下の悪魔族モンスター1体をデッキから手札に加える。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は闇属性SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):自分フィールドに「レッド・デーモンズ・ドラゴン」またはそのカード名が記されたSモンスターが存在し、
自分フィールドのカードが効果で破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる。

後述のボーン・デーモンと合わせると準1枚初動でレッドライジング+クリムゾンリゾネーターの布陣に。

コールリゾネーターとストーンスィーパーにより1枚初動9枚というシンクロデッキ史上最も安定した展開を実現(スィーパーを3積むかは要検討だろうが)。

レベル4以下悪魔族という広めのサーチ効果であるためスカルマイスターやウヴァループなども採用圏内になった。もちろんボーンデーモン、ワイルドワインド、各リゾネータ―をサーチしても強力。


総じてレッドデーモンの歴史を確実に塗り替えてくれた革命児。あまりにも偉すぎる。3枚積まないわけはないだろう。(多分)
あえて欲を言えば墓地効果を最大限活かせるレッドデーモンズドラゴン素材かテキスト入りの新エースはやはり欲しいところか。
しかし、維持すればゲームエンドに持っていけるレベルの強力効果を持つスカーレッドゾーンを破壊から守れるという点だけでも相当強力なのは間違いないだろう。


余談だがこいつの縛り自体はドラゴンでなくともよいので地味に漫画版のエース格であるブラックハイランダーを完全1枚初動で出せるようになった。遊星はこれで完封だな!


ボーン・デーモン

効果モンスター
星4/闇属性/悪魔族/攻1800/守   0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが手札・墓地に存在する場合、
このカード以外の自分の手札・フィールドのカード1枚を墓地へ送って発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分はドラゴン族・闇属性SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(2):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
手札・デッキから悪魔族チューナー1体を墓地へ送り、対象のモンスターのレベルを1つ上げるか下げる。

※画像はマッドデーモン

レベル変更効果による事故緩和、悪魔チューナー墓地落としによる安定したクリムゾンライジング展開とレッドデーモンのインフラの歴史を塗り替える革命児その2。

特殊召喚効果は離れたとき除外などもないので次ターン以降も使うことができ、レッドデーモンの地味な弱点であった「2ターン目以降非チューナーがいないので展開できない」という点や「墓地にレベル1リゾネーターがいないのでライジングの効果を起動できない」という点まで補ってくれる。偉すぎる。

採用枚数は1か3となるだろうが貫通札になれる上ソウルの効果で更なる展開札を加えることができるようになるので3でも良さそうには思える。

なおこいつの登場によりクリムゾン+レベル4でいともたやすくスパノヴァアビスが成立するようになった。というよりもおそらくもっと伸びる。ある意味展開ルートや最大盤面が非常に複雑になったのでそこは要修練だろう。

レッドデーモンデッキは構築によっては実はカオスルーラー絡みで非常にアドリブ展開が多いデッキになったりするのだがこのカードによりアドリブは加速することだろう。

ヴィジョン・リゾネーター

チューナー・効果モンスター
星2/闇属性/悪魔族/攻 400/守 400
このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、
(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドにレベル5以上の闇属性モンスターが存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「レッド・デーモンズ・ドラゴン」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。

カーリー(フォーチュンレディパスティー)とのコラボカード。


後述のスカーレッドゾーン、アブソリュートパワーフォースなどをサーチできるアドバンテージ獲得効果がある。更にクリエイトより緩い自己SS効果によりライジングへの誘発貫通からゾーンサーチで確実な1妨害を狙ったり、クリムゾンから共に出したシンクローンで回収し自己SSから追加展開ができると痒いところに手が届く性能。

複数積むまではいかないが確実に妨害を増やせるためゾーンと合わせて1枚ずつ積みたいカードだろう。

ちなみにゾーンと合わせるとアサルトシンクロンのリゾネーターネーム版のような使い出になるためあちらはあまり採用されることはなくなるだろう。クロウよりもカーリーを取ったわけだな!


スカーレッド・ゾーン

永続罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「レッド・デーモンズ・ドラゴン」またはそのカード名が記されたSモンスターが存在し、
相手がカードの効果を発動した時、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):自分の除外状態のドラゴン族・闇属性Sモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。


スカーレッドデーモンで我が魂ネーム及び我が魂出してどうするんだ?問題を解決する1枚。
我が魂に疑似的な妨害効果を持たせるという力技。しかしレッドデーモンズドラゴンというカードイメージから逸脱しない解釈一致カードであると個人的には思えるところ。

展開にほぼ確実に絡めることになるソウルリゾネーターの効果で破壊から守れるというのも除去されづらく嬉しいところ。

②の効果でスーパーノヴァを帰還させることで再度の効果発動が可能。


アサルトシンクロンを使うことで行うことができた動きだったがテーマ内カードで実現可能となった。
ディスパテル、カオスルーラーを使った動きとも相性が良くテーマに合った強力な効果だろう。

初手で引くと事故札になりかねないので複数は積めないがヴィジョンでサーチができるので1枚は積んでおきたいなかなかのパワーカードだろう。

アブソリュート・パワーフォース

速攻魔法
(1):自分フィールドの「レッド・デーモンズ・ドラゴン」1体を対象として発動できる。
このターン、その自分のモンスターが相手モンスターと戦闘を行う場合、
ダメージステップ終了時まで以下の効果を適用する。
●対象のモンスターの攻撃力は1000アップする。
●相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
●対象のモンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。
●その戦闘で発生する相手への戦闘ダメージは倍になる。


いわゆる必殺技カード。遊星のスクラップフィストをバリバリに意識しているカードなのは5D’s最終話を意識してのことだろう。


我が魂テキストによりヴィジョンリゾネーターでサーチ可能、スカーレッドデーモンの存在から展開の中で自然に手札に加えつつ発動条件モンスターを用意することが可能。

効果も4000打点化、攻撃中効果封じ、貫通、戦闘ダメージ倍加とブルーアイズカオスマックス以上の戦闘能力となるため決して悪いものではない。


…のだが、やはり相手の場にモンスターが必要かつ戦闘でしか使えないカードということで使いづらさは否めない。先攻時でも妨害、維持することで展開にも使えるスカーレッドゾーンが優秀なのでヴィジョンリゾネーターのサーチはどうしてもそちらが優先になってしまうだろう。

そもそも展開に成功できるのならばレッドデーモンデッキは総打点が極めて高く、相手の場を壊せるスカーレッドデーモン、レッドデーモンズドラゴンスカーライトの存在によりこのカードを使うまでもなくライフを削り切れることも多いためオーバーキル気味なカードであるとも言える。

…というより、発動条件になれるスカーレッドデーモンとスカーライトは破壊効果により相手盤面にモンスターを残さない場合もあるためこのカードとはあまり相性が良くない気すらするところ。カード名的にも元祖我が魂に使えということなのだろう。


正直ロマンカードの域は出ず、よほど環境にマッチしない限り大会などで使うことはそうそうないカードだろうが、我が魂をフィニッシャーに押し上げてくれるこのカードはレッドデーモンズドラゴンというモンスターに非常にマッチした必殺技カードであるため、使うかはともかくとしていいデザインのカードなのは間違いないだろう。

まとめ


以上、ストラク新規カードについて第三報までのカードを簡単に評価した。

全体的には非常にレッドデーモンというデッキを知っている者がカードをデザインしている感があり、イメージを損なわずに弱点を補強しつつ強みを伸ばす理想的な強化だと感じる。

新規カードについては近年の平均的なストラク新規数を見るにあと1~2枚程度と考えられるが、最後に紹介されるカードが一番強力というのが定例化している節もあるため、是非期待したいところだ。


個人的にはバイスドラゴンリメイク、スカーレッドノヴァドラゴンをサポートする我が魂を素材に指定した新エース格シンクロが欲しいところだな!

…ホイールオブフォーチュンモチーフやレッドデーモンヌードル、ブルーアイズマウンテンコーヒーモチーフもアリだがな!!




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